汗の量を減らすために汗対策を行う人は、「暑熱順化」という方法を覚えておきましょう。
これは、気温の高い地域の住人に起きる現象です。

気温が高い環境下で生活をしていると、基礎代謝が低下し、熱産生は減っていきます。一方で皮膚の毛痛流量は増えるので皮膚の温度は上昇し、熱は活発に放出されます。この状態が続くと、体は汗をかかなくなります。

また、気温が高いと、自然に汗腺の働きよくなります。すると、汗に塩分が含まれていなくても、汗の量がほんの少しでも、スムーズに体温のコントロールができるようになります。これらの現象を暑熱順化と言います。

この原理を汗対策に取り入れることができます。暑熱順化を起こして、汗腺機能を鍛えていくのです。

暑い夏の時期に備えて、春になったら入浴方法を工夫したり、有酸素運動を取りれます。また、夏になる前の梅雨の時期には蒸し暑くなりますが、エアコンの使用は最小限にしましょう。

これが汗腺を鍛えて、暑さに慣れさせる対策につながります。そして夏になっても、エアコンを使い過ぎないようにすることも大切です。

これらの汗対策は、暑熱順化を意図的に発生させるものです。毎年、春になったら汗対策を始めるようにすれば、夏の間の大量発汗や、汗の嫌な臭いから解放されるはずです。

汗対策というと、出てきた汗に対して行うものも多いのですが、暑熱順化を取り入れた方法というのは、発汗作用そのものを抑えます。夏の暑さに順応しやすくなるというメリットもありますので、取り入れてみてはいかがでしょうか。