女性が更年期に入ると女性ホルモンの量が減って、体温をコントロールする機能や汗腺の機能が衰えてきます。そのため、粘り気のある汗が出て、さらに嫌な臭いを発することもあります。そこで、更年期には、発汗や汗の臭いへの対策も必要になります。

汗をかいて臭いが気になるのであれば、ミョウバン水を使って消臭対策をしてみてはいかがでしょうか。ミョウバン水とは、ミョウバン50グラムを市販の2リットルサイズのミネラルウォーターに混ぜるだけです。これをタオルにしみこませて汗を拭き取りましょう。

それと、顔面や頭部の汗が目立って困るという人向けの対策が、「皮膚圧発汗反射」です。特に女性の場合には、目立つ場所にあせをかくと非常に気になるので、何らかの対策が必要になってきます。

皮膚圧発汗反射とは、左右の乳頭の上部5cmほどの箇所を指で押すか、つねるかという刺激を与える方法です。あるいはブラジャーをきつめにしても、同様の効果があります。

ただしこの対策で汗が止まるのは、顔面や頭部だけで、体の発汗はそのままです。さらに、顔面と頭部から出るはずの汗が、体の他の部分へと移動していく可能性もあります。

これらは、あくまでも一時的な汗対策です。試してみても効果がないと、汗をかくことに敏感になってしまい、精神性発汗へと移行してしまいます。

更年期の発汗については、一人に落ち込んだりせずに産婦人科で相談にのってもらいましょう。もし多汗症の症状があるなら、ペインクリニックや形成外科で診察を受けてください。